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API最新データ

2017年8月16日現在

分配金
第11期(2017年5月期)確定:9,248円
第12期(2017年11月期)予想:9,255円
第13期(2018年5月期)予想:9,260円
第12期(2017年11月期)予想:9,167円
保有物件数
39物件
資産規模
4,079億円
投資対象
都市型商業施設
東京オフィス
アクティビア・アカウント

投資主の皆様へ

投資口の概要

投資口の概要(現在)

証券コード 3279
上場証券取引所 東京証券取引所 不動産投資信託証券市場
単元投資口数 1口
投資主名簿等管理人 三井住友信託銀行株式会社
決算期 5月末日及び11月末日
投資主総会 2年に1回以上開催

※投資主様に対する優待制度は設けておりません。

課税上の取扱

日本の居住者又は日本法人である本投資法人の投資主に関する課税上の一般的な取扱いは、以下のような取扱いとなります。なお、税法等の改正、税務当局等による解釈、運用の変更により、内容は変更されることがあります。また、個々の投資主の固有の事情によっては異なる取り扱いが行われることがあります。

課税上の取扱い
日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは、下記のとおりです。なお、税法等の改正、税務当局等による解釈・運用の変更により、以下の内容は変更されることがあります。また、個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります。
個人投資主の税務
(ア)利益の分配に係る税務
個人投資主が上場投資法人である本投資法人から受け取る利益の分配の取扱いは、原則として上場株式の配当の取扱いと同じです。但し、配当控除の適用はありません。


a.源泉徴収税率
分配金支払開始日 源泉徴収税率
平成26年1月1日~平成49年12月31日
20.315%
(所得税15.315%
住民税5%)
平成50年1月1日~
20%
(所得税15%
住民税5%)
(注1)
平成26年1月1日~平成49年12月31日の所得税率には、復興特別所得税(所得税の額の2.1%相当)を含みます。
(注2)
配当基準日において発行済投資口の総口数の3%以上を保有する個人(以下「大口個人投資主」といいます。)に対しては、上記税率ではなく、所得税20%(平成26年1月1日~平成49年12月31日は20.42%)の源泉徴収税率が適用されます。
b.確定申告
大口個人投資主を除き、金額にかかわらず、源泉徴収だけで納税を完結させることが可能です(確定申告不要制度)。
ただし、総合課税による累進税率が上記a.の税率より低くなる場合には申告した方が有利になることがあり、また、上場株式等を金融商品取引業者等(証券会社等)を通じて譲渡したこと等により生じた損失(以下「上場株式等に係る譲渡損失」といいます。)がある場合には申告分離課税による損益通算や繰越控除を行う方が有利になることがあります。
確定申告をする
(下記のいずれか一方を選択)
確定申告をしない
(確定申告不要制度)
(注1)
総合課税 申告分離課税
借入金利子の控除 あり あり
税率 累進税率 上記a.と同じ
配当控除 なし(注2) なし
上場株式等に係る譲渡損失との損益通算 なし あり
扶養控除等の判定 合計所得金額に
含まれる
合計所得金額に
含まれる(注3)
合計所得金額に
含まれない
(注1)
大口個人投資主が1回に受け取る配当金額が5万円超(6ヶ月決算換算)の場合には、必ず総合課税による確定申告を行う必要があります。
(注2)
投資法人から受け取る利益の分配については、配当控除の適用はありません。
(注3)
上場株式等に係る譲渡損失との損益通算を行う場合にはその通算後の金額に、上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除を行う場合にはその控除前の金額になります。
c.源泉徴収選択口座への受入れ
源泉徴収ありを選択した特定口座(以下「源泉徴収選択口座」といいます。)が開設されている金融商品取引業者等(証券会社等)に対して『源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書』を提出することにより、上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができます。この場合、配当金の受取方法については『株式数比例配分方式』を選択する必要があります。
d.少額投資非課税制度(NISA:ニーサ)
金融商品取引業者等(証券会社等)に開設した非課税口座(以下「NISA口座」といいます。)に設けられた非課税管理勘定で取得した上場株式等に係る配当等で、その非課税管理勘定の開設年の1月1日から5年内に支払を受けるべきものについては、所得税及び住民税が課されません。なお、非課税の適用を受けるためには、配当金の受取方法について『株式数比例配分方式』を選択し、NISA口座で受け取る必要があります。
年間投資上限額 NISA(満20歳以上) ジュニアNISA(未成年者)
平成26年~平成27年 100万円
平成28年~平成35年 120万円 80万円
(イ)一時差異等調整引当額の分配に係る税務
投資法人から受け取る利益を超えた金銭の分配のうち、税会不一致等に起因する課税の解消を目的として行われる一時差異等調整引当額の増加額に相当する額の分配(以下「一時差異等調整引当額の分配」といいます。)は、所得税法上本則配当として扱われ、前記「(ア)利益の分配に係る税務」における利益の分配と同様の課税関係が適用されます(投資口の譲渡損益は発生しません)。
(ウ)その他の利益超過分配に係る税務
投資法人から受け取る利益を超えた金銭の分配のうち、一時差異等調整引当額の分配以外のものは、投資法人の資本の払戻しに該当し、投資主においては、みなし配当及びみなし譲渡収入から成るものとして取り扱われます。


  1. a.みなし配当
    この金額は、本投資法人から通知します。みなし配当には前記「(ア)利益の分配に係る税務」における利益の分配と同様の課税関係が適用されます。
  2. b.みなし譲渡収入
    資本の払戻し額のうちみなし配当以外の部分の金額は、投資口の譲渡に係る収入金額とみなされます。各投資主はこの譲渡収入に対応する譲渡原価を算定し、投資口の譲渡損益を計算します。この譲渡損益の取扱いは、後記「(エ)投資口の譲渡に係る税務」における投資口の譲渡と原則同様になります。また、投資口の取得価額の調整(減額)を行います。
(注1)
譲渡原価の額=従前の取得価額×純資産減少割合※
※純資産減少割合は、本投資法人から通知します。
(注2)
譲渡損益の額=みなし譲渡収入金額-譲渡原価の額
(注3)
調整後の取得価額=従前の取得価額-譲渡原価の額
(エ)投資口の譲渡に係る税務
個人投資主が上場投資法人である本投資法人の投資口を譲渡した際の譲渡益は、上場株式等に係る譲渡所得等として、一般株式等に係る譲渡所得等とは別の区分による申告分離課税の対象となります。譲渡損が生じた場合は、他の上場株式等に係る譲渡所得等との相殺を除き、他の所得との損益通算はできません。


a.税率
譲渡日 申告分離課税による税率
平成26年1月1日~平成49年12月31日
20.315%
(所得税15.315%
住民税5%)
平成50年1月1日~
20%
(所得税15%
住民税5%)
(注)
平成26年1月1日~平成49年12月31日の所得税率には、復興特別所得税(所得税の額の2.1%相当)を含みます。
b.上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除
上場株式等に係る譲渡損失の金額がある場合は、確定申告により、その年に申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得の金額と損益通算することができます。また、損益通算してもなお控除しきれない金額については、翌年以後3年間にわたり、上場株式等に係る譲渡所得等の金額及び申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得の金額から繰越控除することができます。なお、譲渡損失の繰越控除の適用を受けるためには、損失が生じた年に確定申告書を提出するとともに、その後の年において連続して確定申告書を提出する必要があります。
c.源泉徴収選択口座内の譲渡
源泉徴収選択口座内の上場株式等の譲渡による所得は、源泉徴収だけで納税が完結し、確定申告は不要となります。源泉徴収税率は、上記a.の申告分離課税による税率と同じです。また、上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れた場合において、その源泉徴収選択口座内における上場株式等に係る譲渡損失の金額があるときは、年末に損益通算が行われ、配当等に係る源泉徴収税額の過納分が翌年の年初に還付されます。
d.少額投資非課税制度(NISA:ニーサ)
NISA口座に設けられた非課税管理勘定で取得した上場株式等を、その非課税管理勘定の開設年の1月1日から5年内に譲渡した場合には、その譲渡所得等については所得税及び住民税が課されません。なお、非課税口座内で生じた譲渡損失はないものとみなされるため、上記b.及びc.の損益通算や繰越控除は適用できません。
(注)
NISAの年間投資上限額については前記「(ア)利益の分配に係る税務」d.をご参照ください。
法人投資主の税務
(ア)利益の分配に係る税務
法人投資主が投資法人から受け取る利益の分配については、受取配当等の益金不算入の適用はありません。
上場投資法人である本投資法人から受け取る利益の分配については、下記の税率による源泉徴収が行われますが、源泉徴収された所得税及び復興特別所得税は法人税の前払いとして所得税額控除の対象となります。
分配金支払開始日 源泉徴収税率
平成26年1月1日~平成49年12月31日
15.315%
(復興特別所得税0.315%を含む)
平成50年1月1日~ 15%
(イ)一時差異等調整引当額の分配に係る税務
投資法人から受け取る利益を超えた金銭の分配のうち、一時差異等調整引当額の分配は、法人税法上本則配当として扱われ、前記「(ア)利益の分配に係る税務」における利益の分配と同様の課税関係が適用されます(投資口の譲渡損益は発生しません)。また、所得税額控除においては、利益の分配と同様に所有期間の按分が必要となります。
(ウ)その他の利益超過分配に係る税務
投資法人から受け取る利益を超えた金銭の分配のうち、一時差異等調整引当額の分配以外のものは、投資法人の資本の払戻しに該当し、投資主においては、みなし配当及びみなし譲渡収入から成るものとして取り扱われます。

  1. a.みなし配当
    この金額は本投資法人から通知します。みなし配当には前記「(ア)利益の分配に係る税務」における利益の分配と同様の課税関係が適用されます。なお、所得税額控除においては、所有期間の按分を行いません。
  2. b.みなし譲渡収入
    資本の払戻し額のうちみなし配当以外の部分の金額は、投資口の譲渡に係る収入金額とみなされます。各投資主はこの譲渡収入に対応する譲渡原価を算定し、投資口の譲渡損益を計算します。また、投資口の取得価額の調整(減額)を行います。
(注)
譲渡原価、譲渡損益、取得価額の調整(減額)の計算方法は、個人投資主の場合と同じです。
(エ)投資口の譲渡に係る税務
法人投資主が投資口を譲渡した際の譲渡損益は、原則として約定日の属する事業年度に計上します。
投資法人の税務
(ア)利益配当等の損金算入
税法上、投資法人に係る課税の特例規定により、一定の要件(導管性要件)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人の損金に算入することが認められています。
投資法人の主な導管性要件
支払配当要件 配当等の額が配当可能利益の額の90%超であること
(利益を超えた金銭の分配を行った場合には、金銭の分配の額が配当可能額の90%超であること)
国内50%超募集要件 投資法人規約において、投資口の発行価額の総額のうちに国内において募集される投資口の発行価額の占める割合が50%を超える旨の記載又は記録があること
借入先要件 機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)に規定するものをいう。次の所有先要件において同じ。)以外の者から借入れを行っていないこと
所有先要件 事業年度の終了の時において、発行済投資口が50人以上の者によって所有されていること又は機関投資家のみによって所有されていること
非同族会社要件 事業年度の終了の時において、投資主の1人及びその特殊関係者により発行済投資口の総口数あるいは議決権総数の50%超を保有されている同族会社に該当していないこと
会社支配禁止要件 他の法人の株式又は出資の50%以上を有していないこと(一定の海外子会社を除く)
(イ)不動産流通税の軽減措置
a.登録免許税
本投資法人が平成29年3月31日までに取得する不動産に対しては、所有権の移転登記に係る登録免許税の税率が軽減されます。
不動産の所有権の取得日 平成24年4月1日~平成29年3月31日 平成29年4月1日~
土地(一般)
1.5%
2.0%(原則)
建物(一般)
2.0%(原則)
本投資法人が取得する不動産
1.3%
(注)
倉庫及びその敷地は、平成27年4月1日以後取得分から軽減の対象になります。
b.不動産取得税
本投資法人が平成29年3月31日までに取得する一定の不動産に対しては、不動産取得税の課税標準額が5分の2に軽減されます。
(注1)
共同住宅及びその敷地にあっては、建物の全ての区画が50㎡以上のものに限り適用されます。
(注2)
倉庫のうち床面積が3,000㎡以上で流通加工用空間が設けられているものとその敷地は、平成27年4月1日以後取得分から軽減の対象になります。

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投資主の権利

投資主が投信法等及び本投資法人の規約により有する主な権利の内容及び行使手続の概要は以下をご覧ください。

(1)投資主の権利
投資主が投信法等及び本投資法人の規約により有する主な権利の内容及び行使手続の概要は次のとおりです。
投資口の処分権
投資主は投資口を自由に譲渡することができます(投信法第78条第1項)。本投資口については、投資主は、口座管理機関に対して振替の申請を行い、譲渡人の口座から譲受人の口座に本投資口の振替(譲受人の口座における保有欄の口数を増加させることをいいます。以下同じとします。)が行われることにより、本投資口の譲渡を行うことができます(社債株式等振替法第228条、第140条)。但し、本投資口の譲渡は、本投資口を取得した者の氏名又は名称及び住所を投資主名簿に記載し、又は記録しなければ、本投資法人に対抗することができません(投信法第79条第1項)。なお、投資主名簿の記載又は記録は、総投資主通知(保管振替機構が、本投資法人に対して行う、投資主の氏名又は名称及び住所並びに保有する投資口数、基準日等の通知をいいます。)により行われます(社債株式等振替法第228条、第151条第1項、第152条第1項)。
投資証券交付請求権
本投資口については、本投資法人は、投資証券を発行することができません(社債株式等振替法第227条第1項)。但し、投資主は、保管振替機構が振替機関の指定を取り消された場合若しくは当該指定が効力を失った場合であって保管振替機構の振替業を承継する者が存しない場合、又は本投資口が振替機関によって取り扱われなくなった場合は、本投資法人に対して、投資証券の発行を請求することができます(社債株式等振替法第227条第2項)。
金銭分配請求権
投資主は、投信法及び本投資法人の規約に定められた金銭の分配方針に従って作成され、役員会の承認を得た金銭の分配に係る計算書に従い、金銭の分配を受ける権利を有しています(投信法第77条第2項第1号、第137条第1項、第2項)。なお、分配金は金銭により分配するものとし、原則として決算期から3ヶ月以内に、決算期現在の最終の投資主名簿に記載又は記録のある投資主又は登録投資口質権者を対象に、投資口の口数に応じて分配します(規約第35条第3項)。
残余財産分配請求権
本投資法人が解散し、清算される場合、投資主は、各投資主の有する投資口の口数に応じて残余財産の分配を受ける権利を有しています(投信法第77条第2項第2号、第158条第2項)。但し、本投資法人は、投資主の請求による投資口の払戻しは行いません(規約第5条第1項)。
議決権
投信法又は本投資法人の規約により定められる一定の事項は、投資主により構成される投資主総会で決議されます(投信法第89条)。
投資主はその有する投資口1口につき1個の議決権を有します(投信法第94条第1項、会社法第308条第1項本文)。投資主総会においては、原則として出席した当該投資主の議決権の過半数をもって決議されますが(投信法第93条の2第1項、規約第11条第1項)、規約の変更その他一定の重要事項に関しては、発行済投資口の過半数の投資口を有する投資主が出席し、出席した当該投資主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって決議されなければなりません(投信法第140条、第93条の2第2項)。
投資主は、投資主総会に出席する代わりに書面による議決権の行使をすることも可能です(投信法第90条の2第2項、規約第12条第1項)。その場合には、議決権行使書面に必要な事項を記載し、法令で定める時までに当該記載をした議決権行使書面を本投資法人に提出しなければなりません(投信法第92条第1項、規約第12条第1項)。
議決権は、代理人をもって行使することができますが(投信法第94条第1項、会社法第310条第1項)、投資主が代理人をもって議決権を行使しようとするときは、その代理人は本投資法人の議決権を行使することができる投資主1人に限られます(規約第11条第2項)。また、投資主が投資主総会に出席せず、かつ、議決権を行使しないときは、当該投資主は、その投資主総会に提出された議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除きます。)について賛成したものとみなされます(投信法第93条第1項、規約第14条第1項)。
規約第9条第2項第一文の規定に基づき投資主総会を招集する場合には、平成27年5月末日及び以後隔年毎の5月末日の最終の投資主名簿に記載又は記録された投資主をもって、かかる投資主総会において権利を行使することができる投資主とします。また、規約第9条第2項第二文に基づき招集される投資主総会において権利を行使すべき投資主は、本投資法人が役員会の決議により定め法令に従いあらかじめ公告する基準日現在の最終の投資主名簿に記載又は記録された投資主とします(投信法第77条の3第2項、規約第15条第1項)。
その他投資主総会に関する権利
発行済投資口の100分の3以上の口数の投資口を6ヶ月前から引き続き有する投資主は、執行役員に対し、会議の目的である事項及び招集の理由を示して、投資主総会の招集を請求することができます(投信法第90条第3項、会社法第297条第1項)。
発行済投資口の100分の1以上の口数の投資口を6ヶ月前から引き続き有する投資主は、執行役員に対し、投資主総会の日の8週間前までに一定の事項を投資主総会の目的とすることを請求することができます。但し、その事項が投資主総会の決議すべきものでない場合はこの限りではありません(投信法第94条第1項、会社法第303条第2項)。
発行済投資口の100分の1以上の口数の投資口を6ヶ月前から引き続き有する投資主は、投資主総会に係る招集の手続及び決議の方法を調査させるため、投資主総会に先立って検査役の選任を監督官庁に請求することができます(投信法第94条第1項、会社法第306条第1項)。
投資主は、①招集の手続又は決議の方法が法令若しくは規約に違反し又は著しく不公正なとき、②決議の内容が規約に違反するとき、又は③決議につき特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって著しく不当な決議がなされたときは、当該決議の日から3ヶ月以内に、訴えをもって投資主総会の決議の取消しを請求することができます(投信法第94条第2項、会社法第831条)。また、投資主総会の決議が存在しない場合又は決議の内容が法令に違反する場合には、それぞれ投資主総会の決議の不存在又は無効を確認する訴えを提起することができます(投信法第94条第2項、会社法第830条)。

代表訴訟提起権、違法行為差止請求権及び役員解任請求権等
6ヶ月前から引き続き投資口を有する投資主は、本投資法人に対して書面にて、本資産運用会社、一般事務受託者、執行役員又は監督役員の責任を追及する訴えの提起を請求することができるほか(投信法第116条、第119条第3項、第204条第3項、会社法第847条第1項)、執行役員が投資法人の目的の範囲外の行為その他法令若しくは規約に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって本投資法人に回復することができない損害が生ずるおそれがあるときは、当該執行役員に対してその行為をやめることを請求することができます(投信法第109条第5項、会社法第360条第1項)。
執行役員及び監督役員並びに会計監査人は投資主総会の決議により解任することができますが(投信法第104条第1項)、執行役員又は監督役員の職務の執行に関して不正の行為又は法令若しくは規約に違反する重大な事実があったにもかかわらず、投資主総会において当該執行役員又は監督役員を解任する旨の議案が否決された場合には、発行済投資口の100分の3以上の口数の投資口を6ヶ月前から引き続き有する投資主は、当該投資主総会の日から30日以内に訴えをもって当該執行役員又は監督役員の解任を請求することができます(投信法第104条第3項、会社法第854条第1項第2号)。
投資主は、新投資口の発行が法令又は定款に違反する場合又は著しく不公正な方法により行われる場合、本投資法人に対して当該新投資口の発行をやめることを請求できるほか(投信法第84条第1項、会社法第210条)、新投資口発行について重大な法令・規約違反があった場合には、新投資口発行の効力が生じた日から6ヶ月以内に本投資法人に対して投資口の追加発行の無効確認の訴えを提起することができます(投信法第84条第2項、会社法第828条第1項第2号、第2項第2号)。
投資主は、投資口の併合が法令又は規約に違反する場合において、投資主が不利益を受けるおそれがあるときは、本投資法人に対して、当該投資口の併合をやめることを請求することができます(投信法第81条の2第2項、会社法第182条の3)。
投資主は、本投資法人の合併が法令又は規約に違反する場合において、投資主が不利益を受けるおそれがあるときは、一定の場合を除き、本投資法人に対し、当該合併をやめることを請求できるほか(投信法第150条、会社法第784条の2、第796条の2、第805条の2)、本投資法人の合併について、その手続に瑕疵があったときは、本投資法人に対して合併の効力が生じた日から6ヶ月以内に合併無効確認の訴えを提起することができます(投信法第150条、会社法第828条第1項第7号、第8号、第2項第7号、第8号)。

帳簿等閲覧請求権
投資主は、本投資法人の営業時間内は、いつでも、請求の理由を明らかにして、会計帳簿又はこれに関連する資料の閲覧又は謄写を請求することができます(投信法第128条の3)。

少数投資主権等の行使手続
振替投資口に係る少数投資主権等は、投資主名簿の記載又は記録ではなく、振替口座簿の記載又は記録により判定されることになります(社債株式等振替法第228条、第154条第1項)。したがって、少数投資主権等を行使しようとする投資主は、保管振替機関が個別投資主通知(保管振替機関が、本投資法人に対して行う、投資主の氏名又は名称、保有投資口数等の通知をいいます。以下同じとします。)を行うよう、投資主の口座を開設している口座管理機関に対して申し出ることができます(社債株式等振替法第228条、第154条第3項、第4項)。投資主は、かかる個別投資主通知が本投資法人に対して行われた後4週間が経過する日までに限り、少数投資主権等を行使することができます(社債株式等振替法第228条、第154条第2項、社債、株式等の振替に関する法律施行令第40条)。

(2)投資法人債権者の権利
投資法人債権者が投信法等により有する主な権利の内容は、次のとおりです。
元利金支払請求権
投資法人債権者は、投資法人債の要項に従い、元利金の支払いを受けることができます。
投資法人債の譲渡
投資法人債券を発行する旨の定めのある投資法人債の移転は、譲渡人及び譲受人間の意思表示及び投資法人債券を交付することにより行われます(投信法第139条の7、会社法第687条)。このうち、取得者が、記名式の投資法人債の譲渡を第三者に対抗するためには、投資法人債券を交付することが必要であり、投資法人に対抗するためには、取得者の氏名又は名称及び住所を投資法人債原簿に記載又は記録することが必要です(投信法第139条の7、会社法第688条第2項)。これに対し、取得者が、無記名式の投資法人債の譲渡を第三者及び投資法人に対抗するためには、投資法人債券を交付することが必要です(投信法第139条の7、会社法第688条第3項)。
振替投資法人債については、投資法人債権者は、口座管理機関に対して振替の申請を行い、譲渡人の口座から譲受人の口座に振替投資法人債の振替が行われることにより、当該振替投資法人債の譲渡を行うことができます(社債株式等振替法第115条、第73条)。なお、振替投資法人債については、本投資法人は、投資法人債券を発行することができません(社債株式等振替法第115条、第67条第1項)。但し、投資法人債権者は、保管振替機構が振替機関の指定を取り消された場合若しくは当該指定が効力を失った場合であって保管振替機構の振替業を承継する者が存しない場合、又は当該振替投資法人債が振替機関によって取り扱われなくなった場合は、本投資法人に対して、投資法人債券の発行を請求することができます(社債株式等振替法第115条、第67条第2項)。
投資法人債権者集会における議決権
(ア)投資法人債権者集会は、投信法に規定のある場合のほか、投資法人債権者の利害に関する事項について、決議を行うことができます(投信法第139条の10第2項、会社法第716条)。
投資法人債権者集会において、投資法人債権者は、その有する投資法人債の金額の合計額に応じて議決権を行使することができます(投信法第139条の10第2項、会社法第723条第1項)。投資法人債権者は、投資法人債権者集会に出席する代わりに書面によって議決権を行使することも可能です(投信法第139条の10第2項、会社法第726条)。
投資法人債権者集会における決議は、裁判所の認可によってその効力を生じます(投信法第139条の10第2項、会社法第734条)。

(イ)投資法人債権者集会の決議方法は、以下のとおりです(投信法第139条の10第2項、会社法第724条)。
a.
法令及び投資法人債の要項に別段の定めがある場合のほか、原則として、決議に出席した議決権者の議決権の総額の2分の1を超える議決権を有する者の同意をもって行われます(普通決議)。
  1. b.
    投資法人債権者集会の決議は、一定の重要な事項については、議決権者の議決権の総額の5分の1以上で、かつ、出席した議決権者の議決権の総額の3分の2以上の議決権を有する者の同意をもって行われます(特別決議)。
(ウ)投資法人債総額(償還済みの額を除きます。)の10分の1以上に当たる投資法人債を保有する投資法人債権者は、本投資法人又は投資法人債管理者に対して、会議の目的たる事項及び招集の理由を示して、投資法人債権者集会の招集を請求することができます(投信法第139条の10第2項、会社法第718条第1項)。
かかる請求がなされた後、遅滞なく投資法人債権者集会の招集手続がなされない場合等には、かかる請求を行った投資法人債権者は、裁判所の許可を得て投資法人債権者集会の招集をすることができます(投信法第139条の10第2項、会社法第718条第3項)。

(エ)投資法人債権者は、本投資法人の営業時間内に、投資法人債権者集会の議事録の閲覧又は謄写を請求することができます(投信法第139条の10第2項、会社法第731条第3項)。
投資法人債管理者
本投資法人は、投資法人債を発行する場合には、投資法人債管理者を定め、投資法人債権者のために、弁済の受領、債権の保全その他の投資法人債の管理を行うことを委託しなければなりません。但し、各投資法人債の金額が1億円以上である場合については、この限りではありません(投信法第139条の8)。
(3)短期投資法人債権者の権利
短期投資法人債権者が投信法等により有する主な権利の内容は、次のとおりです。
元金支払請求権
短期投資法人債権者は、短期投資法人債の要項に従い、元金の支払いを受けることができます。
短期投資法人債の譲渡
本投資法人が短期投資法人債について社債株式等振替法に基づく短期社債振替制度において振替機関が取り扱うことに同意した場合には、振替投資法人債権者は、口座管理機関に対して振替の申請を行い、譲渡人の口座から譲受人の口座に短期投資法人債の振替が行われることにより、当該短期投資法人債の譲渡を行うことができます(社債株式等振替法第115条、第69条第1項第1号、第73条)。
短期投資法人債権者集会
短期投資法人債については投信法第139条の12の規定により、同法139条の10の適用を受けないことから、投資法人債権者集会は組織されません。
短期投資法人債管理者
短期投資法人債については投信法第139条の12の規定により、同法第139条の8の適用を受けないことから、短期投資法人債の管理を行う投資法人債管理者は設置されません。
担保提供制限条項
短期投資法人債は投信法第139条の12の規定により、担保付社債信託法の規定に基づき担保を設定することができません。

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投資リスク

以下には、本投資口及び投資法人債への投資に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。但し、すべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。
本投資口及び本投資法人債に投資を行う際は、各投資主自らの責任と判断において行う必要があります。

(1)リスク要因
以下において、本投資口への投資に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。また、今後本投資法人が投資法人債(以下「本投資法人債」といい、短期投資法人債を含むことがあります。)を発行する場合、これらの事項は、本投資法人債への投資に関してもリスク要因となる可能性があります。但し、以下は本投資法人への投資に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。また、本書に記載の事項には、特に本投資法人及び本資産運用会社の目標及び意図を含め、将来に関する事項が存在しますが、別段の記載のない限り、これら事項は本書の日付現在における本投資法人及び本資産運用会社の判断、目標、一定の前提又は仮定に基づく予測等であって、不確実性を内在するため、実際の結果と異なる可能性があります。
以下に記載のいずれかのリスクが現実化した場合、本投資口又は本投資法人債の市場価格が下落し、本投資口又は本投資法人債の投資家は、投資した金額の全部又は一部を回収できないおそれがあります。本投資法人は、可能な限りこれらリスクの発生の回避及びリスクが発生した場合の対応に努める方針ですが、回避できるとの保証や対応が十分であるとの保証はありません。
本投資口及び本投資法人債に投資を行う際は、以下のリスク要因及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上、各投資家自らの責任と判断において行う必要があります。
本項に記載されている項目は、以下のとおりです。
投資法人が発行する投資口及び投資法人債に関するリスク
(ア)換金性・流動性に関するリスク
(イ)市場価格変動に関するリスク
(ウ)金銭の分配に関するリスク
投資法人の組織及び投資法人制度に関するリスク
(ア)投資法人の組織運営に関するリスク
(イ)投資法人の制度に関するリスク
(ウ)東急不動産ホールディングスグループへの依存に関するリスク
(エ)投資法人制度におけるインサイダー取引規制に関するリスク
投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク
(ア)不動産から得られる賃料収入に関するリスク
(イ)不動産の瑕疵に関するリスク
(ウ)不動産管理会社に関するリスク
(エ)費用に関するリスク
(オ)専門家報告書等に関するリスク
(カ)建物の毀損・滅失・劣化に関するリスク
(キ)売却時の不動産流動性に関するリスク
(ク)建築基準法等の既存不適格に関するリスク
(ケ)共有物件に関するリスク
(コ)区分所有建物に関するリスク
(サ)借地権等に関するリスク
(シ)底地物件に関するリスク
(ス)有害物質又は放射能汚染等に関するリスク
(セ)不動産の所有者責任に関するリスク
(ソ)マスターリースに関するリスク
(タ)将来における法令等の改正に関するリスク
(チ)テナント等による不動産の使用に基づく価値減損に関するリスク
(ツ)売主の倒産等の影響に関するリスク
(テ)開発物件に関するリスク
(ト)資産の組入れ・譲渡等に関するリスク
(ナ)フォワード・コミットメント等に関するリスク
(ニ)敷金・保証金の利用に関するリスク
投資法人の運用資産:信託の受益権特有のリスク
(ア)信託受益者として負うリスク
(イ)信託受益権の流動性に関するリスク
(ウ)信託受託者に関するリスク
(エ)信託受益権の準共有等に関するリスク
匿名組合出資持分への投資に関するリスク
特定目的会社の優先出資証券への投資に関するリスク
税制に関するリスク
(ア)導管性要件に関するリスク
(イ)税務調査等による更正処分のため、導管性要件が事後的に満たされなくなるリスク
(ウ)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
(エ)一般的な税制の変更に関するリスク
減損会計の適用に関するリスク
投資法人が発行する投資口及び投資法人債に関するリスク
(ア)換金性・流動性に関するリスク
本投資口については、投資主からの請求による投資口の払戻しを行わないクローズド・エンド型であるため、投資主が本投資口を換金するには、本投資法人の清算・解散による残余財産分配請求権等による場合を除き、原則として上場する金融商品取引所を通じて又は取引所外において、第三者に対して売却することが必要となります。また、投資家の希望する時期と条件で取引できるとの保証や、常に買主が存在するとの保証はなく、譲渡価格を保証する第三者も存在しません。また、東京証券取引所が定める上場廃止基準に抵触する場合には本投資口の上場が廃止され、投資主は保有する本投資口を取引所外において相対で譲渡する他に換金の手段はありません。これらにより、本投資口を低廉な価格で譲渡しなければならない場合や本投資口の譲渡ができなくなる場合があります。なお、本投資法人が本投資法人債を発行した場合について、本投資法人債には、確立された取引市場が存在せず、買主の存在も譲渡価格も保証されていません。

(イ)市場価格変動に関するリスク
本投資口の市場価格は、金利動向や為替相場等の金融環境変化、市場環境や将来的な景気動向、内外の投資家による本投資口に関する売買高、他の金融商品投資との比較、地震、津波、液状化等の天災を含む不動産取引の信用性に影響を及ぼす社会的事象等によって影響を受けることがあります。
また、本投資法人は、不動産等及び不動産対応証券を主な投資対象としており、本投資口の市場価格は、不動産の評価額の変動、不動産市場の趨勢、不動産の需給関係、不動産需要を左右することのある企業を取り巻く経済環境、法令・会計・税務の諸制度の変更等、不動産関連市場を取り巻く要因による影響を受けることがあります。
加えて、本投資法人は、その事業遂行のために必要に応じて資金を調達しますが、その資金調達が新投資口の発行により行われる場合には、本投資口1口当たりの分配金・純資産額が希薄化することがあり、また、市場での本投資口の需給バランスに影響を与える結果、本投資口の市場価格が影響を受けることがあります。
また、本投資法人若しくは本資産運用会社、又は他の投資法人若しくは他の資産運用会社に対して監督官庁等による行政指導、行政処分の勧告や行政処分が行われた場合にも、本投資口の市場価格が下落することがあります。
その他、本投資法人債は金利動向等の市場環境等により価格が変動することがあり、また格付の見直しや引下げによる影響を受けることがあります。

(ウ)金銭の分配に関するリスク
本投資法人はその分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、分配の有無、金額及びその支払は、いかなる場合においても保証されません。
投資法人の組織及び投資法人制度に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づいて設立される社団(投信法第2条第12項)であり、一般の法人と同様の組織運営上のリスク及び投資法人という制度固有のリスクが存在します。
(ア)投資法人の組織運営に関するリスク
本投資法人の組織運営上の主なリスクは、以下のとおりです。

  1. a.役員の職務遂行に関するリスク
    投信法上、投資法人の業務を執行し投資法人を代表する執行役員及び執行役員の職務の執行を監督する監督役員は、投資法人に対して善良な管理者としての注意義務(以下「善管注意義務」といいます。)を負い、また、法令、規約及び投資主総会の決議を遵守し投資法人のため忠実に職務を遂行する義務(以下「忠実義務」といいます。)を負います。しかし、これらの義務が遵守されないおそれは完全には否定できません。
  2. b.投資法人の資金調達に関するリスク
    本投資法人は資金調達を目的として、借入れ及び投資法人債を発行することがあり、規約上、借入金と投資法人債を合わせた限度額は1兆円とされ、また、借入れを行う場合、借入先は、適格機関投資家(但し、租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)に規定する機関投資家に限ります。)に限るものと規定されています。
    借入れ又は本投資法人債の発行を行う際には様々な条件、例えば担保提供の制限、財務制限、追加担保の条項、現金その他の一定資産の留保、資産・負債等に基づく財務指標による借入制限や担保設定制限、早期償還事由、資産取得制限、投資主への分配に関する制限、本投資法人の業務その他に関する約束や制限等が要請されます。このような約束や制限の結果、本投資口又は本投資法人債の市場価格に悪影響が出ることがあります。
    なお、本書の日付現在、本投資法人が行っている金銭の借入れについては、全て無担保・無保証ですが、資産・負債等に基づく一定の財務指標上の数値を維持することを定める等の財務制限条項が設けられています。
    さらに、借入れ及び本投資法人債の発行は、金利実勢、本投資法人の財務状況、経済環境のほか、借入先や投資家の自己資本規制その他の法的・経済的状況等の多くの要因に従って決定されるため、本投資法人が必要とする時期及び条件で行うことができるとの保証はありません。本投資法人が既存の借入れ及び投資法人債の返済資金を新たな借入れ等で調達することを予定していたにもかかわらず、かかる調達ができない場合には、既存の借入れ等の返済ができないことにより債務不履行となる可能性があります。
    借入れに当たり、税法上の導管性要件(後記「⑦ 税制に関するリスク/(ア)導管性要件に関するリスク」をご参照ください。)を満たすためには、本投資法人は、その借入先を機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)に規定するものをいいます。)に限定することが要請され、借入先は現実には限定されています。また、本投資法人の保有不動産の全部又は一部が資金の借入先に対して担保に供された場合、担保対象となる保有不動産の処分及び建替等は、制限を受けることとなります。その結果、本投資法人が必要とする時期及び条件で保有不動産の処分や建替等ができないおそれがあります。また、本投資法人の保有不動産の売却等により借入金の期限前返済を行う場合には、期限前返済コスト(違約金等)がその時点における金利情勢によって決定される場合がある等、予測しがたい経済状況の変化により本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。本投資法人が資金を調達しようとする場合、借入れのほか、投資法人債の発行又は新投資口の発行の方法によることがあります。投資法人債の発行を行う場合、一般に、前述したものをはじめとする様々な財務制限条項や誓約事項が規定されることがあります。また、投資法人債の発行及び条件は、信用格付業者からの格付や市場環境の影響を受けるおそれがあり、本投資法人の必要とする時期及び条件で発行できないおそれがあります。新投資口の発行を行う場合、投資口の発行価格はその時々の市場価格により左右され、場合により、本投資法人の必要とする時期及び条件で発行できないおそれがあります。
    さらに、本投資法人は、LTV(本投資法人の保有する資産総額に対する、本投資法人債を含む借入金残高の割合)の水準について、資金余力の確保に留意し、原則として60%を上限としていますが、新たな資産の取得等に伴い、一時的に60%を超えることがあります。LTVが高まった場合、一般的に、分配可能金額が金利変動の影響を受け易くなり、その結果、投資主への分配金額が減少するおそれがあります。
  3. c.投資法人が倒産し又は登録を取り消されるリスク
    本投資法人は一般の法人と同様に、債務超過に至る可能性を否定することはできません。本投資法人は、現行法上、破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)及び投信法上の特別清算手続の適用を受けます。
    また、本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資口の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。本投資口及び本投資法人債は金融機関の預金と異なり、預金保険等の対象ではなく、本投資口につき、当初の投資額が保証されているものではありません。本投資法人が清算される場合、投資主は、全ての上位債権者への償還の後でしか投資額を回収できません。したがって、清算手続において、投資主は投資額のほとんどにつき償還を受けられないことがあります。また、本投資法人債の債権者は清算手続に従って投資額を回収することになるため、債権全額の償還を受けられるとの保証はありません。
(イ)投資法人の制度に関するリスク
投資法人の制度上の主なリスクは以下のとおりです。

  1. a.業務委託に関するリスク
    投資法人は、資産の運用以外の行為を営業としてすることができず、使用人を雇用することはできません。また、本投資法人は、投信法に基づき、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、それぞれ委託しています。したがって、本投資法人の業務執行全般は、本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者の能力や信用性に依存することになります。金融商品取引法上、資産運用会社となるためには投資運用業の登録を行う必要があり、資産保管会社は信託業を兼営する銀行等一定の要件を満たすものに資格が限定されており、一般事務受託者については、投資法人の設立時及び設立後に新たに行う一般事務受託者との契約締結時に、不適当なものでないことの調査が執行役員及び監督役員により行われていますが、それぞれの業務受託者において、今後業務遂行に必要とされる人的・財産的基盤が損なわれた場合や、これらの業務受託者が金融商品取引法及び投信法により投資法人に対して負う善管注意義務や忠実義務に反する行為を行った場合、結果として投資家が損害を受ける可能性があります。
    また、投信法上、資産の運用、資産の保管及び一般事務に関しては第三者へ委託することが義務付けられているため、本資産運用会社、資産保管会社又は一般事務受託者が、倒産手続等により業務遂行能力を喪失する場合には、倒産に至った業務受託者等に対して本投資法人が有する債権の回収に困難が生じるだけでなく、本投資法人の日常の業務遂行に影響を及ぼすことになります。また、委託契約が解約又は解除された場合において、本投資法人の必要とする時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する第三者を選定し業務を委託できないときには、本投資法人の収益等が悪影響を受けるおそれがあるほか、本投資口が上場廃止になる可能性があります。
  2. b.資産の運用に関するリスク
    投資法人は、投信法上、資産運用会社にその資産の運用に関する業務を委託しなければならないため、本投資法人の資産の運用成果は、特に資産の運用に関する業務を行う本資産運用会社の業務遂行能力に依存することになります。資産運用会社についての主なリスクは以下のとおりです。

    • (ⅰ)資産運用会社の運用能力に関するリスク
      資産運用会社は、投資法人に対し善管注意義務を負い、また、投資法人のために忠実義務を負いますが、運用成果に対して何らの保証を行うものではありません。また、資産運用会社となるためには投資運用業の登録を行う必要があり、金融商品取引法及び投信法に定める監督を受け、その信用力の維持には一定限度の制度的な裏付けがありますが、その運用能力が保証されているわけではありません。
      本資産運用会社による上場不動産投資法人に適用される各種法規制及び上場規則に基づく運用が期待どおりの収益を上げるとの保証はありません。また、東急不動産ホールディングスグループの運用実績や本投資法人の保有資産の過去における収益の状況は、本投資法人としての今後の運用実績を保証するものではありません。
    • (ⅱ)資産運用会社の行為に関するリスク
      資産運用会社は、投資法人に対し善管注意義務を負い、また、投資法人のために忠実義務を負い、さらに資産運用会社の行為により投資法人が損害を被るリスクを軽減するため、金融商品取引法及び投信法において業務遂行に関して行為準則が詳細に規定されています。しかし、資産運用会社が、かかる行為準則に違反したり、適正な法的措置を行わない場合には、投資家に損害が発生する可能性があります。また、本資産運用会社の株主、その役職員の出向元企業又はその関係会社等といった関係者が、本投資法人の投資対象である不動産等の取引に関与する場合や、本資産運用会社自身も自ら投資活動を行う可能性もあります。そのような場合に、本資産運用会社が自己又は第三者の利益を図るため、本投資法人の利益を害することとなる取引を行わないとの保証はありません。
    • (ⅲ)資産運用会社における投資方針・社内体制等の変更に関するリスク
      本資産運用会社は、本投資法人の規約に基づいて投資運用業を遂行するため、本資産運用会社の社内規程である「運用ガイドライン」において、投資対象資産に関する取得・維持管理・売却の方針及び財務上の指針を定めていますが、その内容は本投資法人の規約に反しない限度で投資主総会の承認を得ることなく適宜見直し、変更されることがあります。そのため、投資主の意思が反映されないまま「運用ガイドライン」が変更される可能性があります。また、本資産運用会社は、「運用ガイドライン」に従いその業務を適切に遂行するため、一定の社内体制を敷いていますが、かかる社内体制について効率性・機能性その他の観点から今後その変更を行わないとは限りません。このような、本資産運用会社における投資方針・社内体制等の変更によって、本投資法人の資産運用の内容が変更され、その結果、当初予定されていた収益を上げられない可能性があります。
(ウ)東急不動産ホールディングスグループへの依存に関するリスク
東急不動産は、本投資法人の主要な投資主及び本資産運用会社の株主であるだけではなく、本投資法人に対してスポンサーサポートを提供する会社であり、本資産運用会社の常勤役員や多数の従業員の出向元でもあります。また、本投資法人の執行役員は、本書の日付現在、本資産運用会社の代表取締役が兼任しています。さらに、東急不動産ホールディングスのグループの一員であるサポート提供会社も、本投資法人に対してサポートを提供します。
これらの点に鑑みると、本投資法人は、東急不動産を中心とする東急不動産ホールディングスグループと密接な関連性を有し、また、本資産運用会社及び本投資法人の役員の人材面で東急不動産に依存しているため、本投資法人の成長性に対する東急不動産ホールディングスグループの影響は、相当程度高いということがいえます。
したがって、本投資法人が、東急不動産ホールディングスグループから本書の日付現在と同一の関係を維持できなくなった場合又は業務の提供を受けられなくなった場合には、本投資法人に重大な悪影響が及ぶ可能性があります。また、東急不動産ホールディングスグループの業績が悪化した場合や、東急不動産ホールディングスグループのブランド価値が風評等により損なわれた場合等にも、本投資法人に重大な悪影響が及ぶ可能性があります。
スポンサーである東急不動産又はサポート提供会社の一部は、スポンサーサポート契約又はサポート契約に基づき、適格不動産(本投資法人の投資基準に適合すると合理的に想定される不動産等)を売却しようとする場合、本資産運用会社に対し、一定の場合を除き、当該不動産等に係る情報を遅くとも本資産運用会社以外の第三者に対して情報提供する時点までに提供するものとされていますが、本投資法人への売却を義務づけるものではありません。
また、東急不動産又はサポート提供会社の一部は、スポンサーサポート契約又はサポート契約に基づき、第三者が売却を予定する不動産等に係る情報を入手した場合、当該不動産等が適格不動産に該当し、かつ本投資法人への売却が適当な不動産等であると合理的に判断されるときは、一定の場合を除き、本資産運用会社に対し、速やかにかかる情報を通知するよう努めるものとされていますが、必ずしも本資産運用会社がかかる情報の提供を受ける機会が保証されているものではありません。さらに、サポート提供会社の一部は、サポート契約に基づき、テナント等として出店、出店検討、又は、その運営管理等で関与する適格不動産の売却情報を入手した場合、一定の場合を除き、本資産運用会社に対し、速やかに当該不動産等の情報提供を行うものとされていますが、必ずしも本資産運用会社がかかる情報の提供を受ける機会が保証されているものではありません。
上記に加え、スポンサーサポート契約及びサポート契約の有効期間は、契約締結日から3年間とされ、自動更新されることとされていますが、契約の更新がなされない等により契約が終了した場合、東急不動産又はサポート提供会社からのスポンサーサポート及びサポートの提供が受けられなくなるおそれがあります。
さらに、東急不動産は、東急リアル・エステート投資法人及びその資産運用会社である東急リアル・エステート・インベストメント・マネジメント株式会社との間で、平成23年3月4日付で「保有不動産資産の取得機会提供に関する覚書」を締結しています。同覚書に基づき、東急不動産ホールディングス及び東急不動産(以下本(ウ)において「東急不動産等」といいます。)は、東急リアル・エステート投資法人が投資することのできる不動産、不動産信託受益権等の不動産関連資産を第三者に売却しようとする場合、同投資法人及び同資産運用会社に対し、当該第三者に対して提供するのと実質的に同等の情報を、当該第三者に対する情報の提供時点までに提供するものとし、同投資法人及び同資産運用会社が、東急不動産等に対し、買取り又は買取りの協議の申入れをした場合、東急不動産等は、これに誠実に対応し、又は東急不動産等以外の東急不動産ホールディングスグループ各社に対し、かかる申入れに誠実に対応させるよう最大限努力するものとされており、東急不動産等の連結子会社等の東急不動産ホールディングスグループ各社が所有する不動産関連資産を売却する場合についても同様の情報提供義務を負っています。この覚書の有効期間又は買取りの協議は、同投資法人が東急不動産ホールディングスグループ各社から同覚書に基づき取得した物件の取得価額の総額が200億円に達する日までとされています。このため、本投資法人が東急不動産ホールディングスグループ各社からの取得を希望する物件について、同覚書に基づく情報提供を受けた同投資法人が取得する可能性があります。
また、本投資法人は、包括的なサポート体制を通じた東急不動産ホールディングスグループのバリューチェーンを最大限活用して、質の高い不動産の継続的な取得と、取得した不動産の価値の維持・向上を図る運営・管理を行い、外部成長・内部成長を目指していますが、本投資法人による包括的なサポート体制を通じた東急不動産ホールディングスグループのバリューチェーンが、将来の本投資法人の外部成長及び内部成長に繋がる保証はありません。
さらに、本投資法人は、資産運用活動全般を通じて、利害関係者に事業及び取引機会をもたらすことがあり、この場合、利害関係者が、本投資法人の投資家の利益に反する行為を行う可能性もあります。なお、かかる利益相反リスクに対する方策については後記「(2)リスクに対する管理体制」をご参照ください。
本投資法人は、これらの方策を含め、投資家の利益を害することがないよう適切と考えられる体制を整備していますが、これらの方策にもかかわらず、利害関係者が、かかる方策に反して本投資法人の投資家の利益に反する取引を行った場合には、投資家に損害が発生する可能性があります。
(エ)投資法人制度におけるインサイダー取引規制に関するリスク
平成25年6月12日に上場投資法人等に係るインサイダー取引規制の導入等を定めた金融商品取引法等の一部を改正する法律(平成25年法律第45号)が成立し、平成26年4月1日に施行されています。したがって、本投資法人の役員又は本資産運用会社の役職員が立場上何らかの重要事実を知り、その公表前に本投資口の売買等を行った場合、金融商品取引法上インサイダー取引規制に抵触することになります。
本投資法人の上場以来、本投資法人及び本資産運用会社は自発的に内部規程を設け、本投資法人の役員又は本資産運用会社の役職員が、本投資法人又は本資産運用会社に関するインサイダー取引における重要事実類似の事実を知りながら、その公表前に本投資法人の投資口に係る売買等の有償の取引を行うことを制限しています。本資産運用会社は、当該金融商品取引法の改正による上場投資法人等に係るインサイダー取引規制導入を踏まえ、平成26年4月1日を施行日としてその社内規程を改正し、また、本投資法人においても、内部規程を改正しました。しかしながら、本投資法人の役員又は本資産運用会社の役職員が金融商品取引法で定めるインサイダー取引規制に違反する場合には、本投資法人及び本資産運用会社に係る情報の管理に対する信頼が揺らぎ、その結果、本投資法人の投資家に悪影響が及ぶ可能性があります。
また、上場投資口については、上場株式同様、大量保有報告書制度の対象となっています。
投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク
本投資法人は、我が国の不動産及び不動産を信託する信託の受益権を主要投資対象としており、これらの原資産となる不動産等については、以下のリスクがあります。
(ア)不動産から得られる賃料収入に関するリスク
本投資法人の主な収益は、本投資法人が直接(又は信託を通じて間接的に)保有する不動産等の賃料収入に依存しています。不動産等の賃料収入は以下を含む様々なリスクにより影響を受けることがあります。

  1. a.不動産等の稼働・解約等に関するリスク
    我が国における賃貸借契約では、契約期間を2年とし、その後別段の意思表示がない限り自動的に更新されるとするものが多く見られます。しかし、契約期間が満了する際、常に契約が更新されるとの保証はありません。また、契約期間の定めにかかわらず、テナントが一定期間前の通知を行うことにより契約を解約できることとされている場合が多く見受けられます。賃貸借契約が更新されず又は契約期間中に解約された場合、すぐに新たなテナントが入居するとの保証はなく、その結果、賃料収入が減少する可能性があります。
    なお、賃貸借契約において契約期間中に賃借人が解約した場合の違約金について規定することがありますが、そのような規定は状況によってはその全部又は一部が無効とされ、その結果、本投資法人に予定外の費用負担が発生する可能性があります。
    定期賃貸借契約の有効期間中は契約中に定められた賃料をテナントに対して請求できるのが原則です。しかし、定期賃貸借契約においてテナントが早期解約した場合、残存期間全体についてのテナントに対する賃料請求が場合によっては認められない可能性があります。
    商業施設の場合、その立地条件により、用途を大きく変更することは困難である場合があり、テナントが退去した際に、用途に応じた構造の特殊性から、代替テナントとなりうる者が少ないために、代替テナントが入居するまでの空室期間が長期化し、不動産の稼働率が大きく低下することや、代替テナント確保のために賃料水準を下げざるを得なくなることがあり、その結果、賃料収入が大きな影響を受ける可能性があります。
    また、本投資法人の定義する商業施設には宿泊施設(ホテル)が含まれます。本投資法人は、宿泊施設(ホテル)の特性に応じた固有の投資基準を設定することで、宿泊施設(ホテル)に関するリスクの軽減を図ります。しかし、宿泊施設(ホテル)は、装置産業としての性格が強く、また、運営ノウハウが要求され、さらに用途に応じた構造の特殊性からテナントの業態を大きく変更することが困難であることが多いため、既存テナントが退去した場合、代替テナントとなりうる者が少ないために、空室期間が長期化することや、代替テナント確保のために賃料水準を下げざるを得なくなることがあり、賃料収入に大きな影響を与える可能性があります。
  2. b.不動産等の賃借人の信用力及び賃料未払いに関するリスク
    賃借人の財務状況が悪化した場合、賃貸借契約に基づく賃料支払いが滞る可能性があるほか、この延滞賃料、原状回復費用その他の損害金等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範囲を超える状況となる可能性があります。特に、賃料収入のうち一のテナントからの賃料収入の割合が高い場合、賃料収入に与える影響が大きくなります。
  3. c.賃借人による賃料減額のリスク
    賃貸人は、不動産等の賃借人が支払うべき賃料につき、賃料相場の下落その他の様々な事情により賃料減額に応じることを余儀なくされることがあります。また、建物の賃借人は、定期建物賃貸借契約で賃料減額請求権を排除する特約がある場合を除いては借地借家法(平成3年法律第90号、その後の改正を含みます。以下「借地借家法」といいます。)第32条により賃料減額請求を行うことができます。当事者間で協議が整わない場合には、賃貸人は減額を相当とする裁判が確定するまでテナントに対して賃貸人が相当と考える賃料の支払を請求することができますが、その間に賃貸人が実際に支払を受けた賃料の額が後に裁判で認められた額を超える場合には、当該超過額に年1割の利息を付して賃借人に返還しなければなりません。
    これに対し、一定の要件を充たす場合には、いわゆる定期建物賃貸借として、借地借家法第32条の賃料増減額請求権を排斥する当事者間の合意は有効とされます。この場合には賃料の減額請求がなされないため、通常の賃貸借契約に比較して契約期間中の賃料収入の安定が期待できます。しかし、借室の供給が多く、賃料の上昇が多く望めないような状況では賃借人がこのような条件に合意する見返りとして賃料を低く設定することを求める傾向があるほか、逆に一般的に賃料水準が上昇したときにも賃貸人は賃料の増額を求められません。
  4. d.テナント集中に関するリスク
    本投資法人の保有する不動産等のうち一又は複数が少数のテナントに賃借され、その結果、当該テナントの資力、退去、利用状況等により、当該不動産等の収益が大きく影響を受けるおそれがあります。特に、かかるテナントが賃料の減額を要求する場合はもちろん、退去する場合には、一度に多額の資金の返還を余儀なくされ、かつ、大きな面積の空室が生じるため、一時的に当該不動産等の収益が急激に悪化することがあります。
    また、広い面積を一度に賃借するテナントを誘致するには時間がかかることがあり、場合によっては賃貸条件を緩和することを求められ、その誘致期間と条件次第では、本投資法人の収益が悪影響を受けるおそれがあります。
    本投資法人の保有資産には、一つのテナントに対し一棟全体を賃貸しているものが含まれており、また、宿泊施設(ホテル)に関する投資基準の一つとして、一つのテナントに対する固定賃料に基づく中長期的な賃貸借契約によって安定を図ることを基本とすることとしていますが、既存テナントが退去した場合、その立地及び構造から代替テナントとなりうる者が少ないために、空室期間が長期化することや、代替テナント確保のために賃料水準を下げざるを得なくなることがあり、賃料収入が大きな影響を受ける可能性があります。
  5. e.変動賃料に関するリスク
    固定賃料に加えて、不動産等のテナント収益等に応じた変動賃料の支払を伴う場合には、不動産等のテナント収益等の減少が賃料総額の減少につながり、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
    また、変動賃料の支払を伴う賃貸借契約において、変動賃料の計算の基礎となる売上等の数値について、賃貸人がその正確性について十分な検証を行えない場合があり得る上、テナントが売上等をより低位に計上し、変動賃料の金額を恣意的に引き下げようとする可能性も否定できません。その結果、本来支払われるべき金額全額の変動賃料の支払がなされず、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
  6. f.東京圏に集中するリスク
    本投資法人は、都市型商業施設及び東京オフィスへの重点投資を中心にその資産の運用を行うことを基本理念としており、本投資法人のポートフォリオは、主に東京圏に集中することとなります。このため、東京圏における経済情勢の悪化、稼働率の低下、賃料水準の下落、地震その他の災害等が、本投資法人の収益等に著しい悪影響を及ぼす可能性があります。
(イ)不動産の瑕疵に関するリスク
不動産は個々の物件毎に個性を持ち代替性が低いため、取得しようとする不動産等に一定の瑕疵があった場合には、資産価値の減耗や、予定しない補修費用等が発生し、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。かかる瑕疵には、例えば、建物の構造、用いられる材質、地盤、特に土地に含有される有毒物質、地質の構造等に関する欠陥や瑕疵等のほか、不動産には様々な法規制が適用されているため、法令上の規制違反の状態をもって瑕疵とされることもあり得ます。また、建物の施工を請負った建設会社又はその下請業者において、建物が適正に施工されない場合があり得るほか、建築資材の強度・機能等の不具合や基準への不適合がないとの保証はありません。
本投資法人は、取得しようとする不動産等に関する売買契約等において売主からの一定の表明及び保証を取得し、瑕疵の内容等について責任の所在を明確化した上で不動産等を取得することとしていますが、かかる表明及び保証の内容が真実かつ正確であるとの保証はなく、売買契約の交渉において、売主が行う表明及び保証の対象、期間若しくは責任額が限定され又はかかる表明及び保証が全く行われない場合もありえます。そこで、本投資法人が不動産等を取得しようとする場合、かかる不動産等について自ら調査を行うほか、信頼のおける中立の建設会社、不動産業者、リサーチ会社等の専門業者からのエンジニアリングレポート、地震リスク調査報告書等を取得します。しかし、上記の調査には限界があり、取得した資料の内容、売主・その前所有者やテナントの協力の程度、調査が可能な範囲及び時間的な制約等から、不動産等に関する欠陥・瑕疵について事前に全てを認識することができるとの保証はありません。
さらに、売主がSPC(特別目的会社)である等売主の資力が十分でない場合や売主が清算又は倒産した場合等、実際には売主に対して瑕疵担保責任や売買契約等の違反による責任を追及することにより損害の回避又は回復を図ることができない場合があります。
不動産を信託する信託の受益権の売買においても、信託の受益権の原資産である不動産に隠れた瑕疵があった場合には、当該不動産の実質的所有者である受益者となる本投資法人が上記と同様のリスクを負担することになります。
他方、本投資法人又は信託受託者が不動産の売主となる場合には一定限度の瑕疵担保責任を負うことになる場合があります。なお、本投資法人は宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号、その後の改正を含みます。以下「宅建業法」といいます。)上、みなし宅地建物取引業者であるため、不動産の売主として民法上負う瑕疵担保責任を排除することは原則としてできません。
加えて、我が国の法制度上、不動産登記にはいわゆる公信力がありません。本投資法人は、本資産運用会社が十分な調査を行った上で取得を行いますが、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、不動産に関する権利を取得できないことや予想に反して第三者の権利が設定されている可能性があります。このような場合、上記と同じく、本投資法人は売主等に対して法律上又は契約上許容される限度で責任を追求することとなりますが、その実効性があるとの保証はありません。
(ウ)不動産管理会社に関するリスク
一般に、建物の保守管理を含めた不動産等の管理業務全般の成否は、不動産管理会社の能力・経験・ノウハウを含めたその業務遂行能力に強く依拠することになります。管理委託先を選定するに当たっては、当該不動産管理会社の能力・経験・ノウハウを十分考慮することが前提となりますが、その不動産管理会社における人的・財産的基盤が今後も維持されるとの保証はありません。本投資法人は、直接保有する不動産に関して本投資法人が委託した不動産管理会社につき、業務懈怠又は倒産事由が認められた場合、管理委託契約を解除すること、また、不動産を信託する信託の受益権を保有する場合には原資産である不動産に関して信託受託者が委託した不動産管理会社につき、受益者としての指図権を行使し信託受託者を通じて同様に解除することはできますが、不動産管理会社が交代する場合、後任の不動産管理会社が任命されるまでは不動産管理会社不在又は機能不全のリスクが生じるため、当該不動産等の管理状況が悪化するおそれがあります。
(エ)費用に関するリスク
不動産の維持管理には様々な側面で経費を必要とします。例えば、各種保険料の値上げ、消耗品の調達費用・修繕費・管理費を含め、不動産管理や建物管理に関する費用の上昇、不動産管理会社その他による管理コストの上昇その他資本的支出、金利の上昇、税制変更等の理由により、不動産の運用に関する費用は増加する可能性があります。
(オ)専門家報告書等に関するリスク
不動産の鑑定評価額は、個々の不動産鑑定士等による地域分析、個別分析等の分析の結果に基づく、ある一定時点における不動産鑑定士等の判断あるいは意見を示したものに留まります。本投資法人が取得した運用不動産については、毎決算期末を価格時点とした鑑定評価が行われます。なお、同一の物件について鑑定評価を行った場合であっても、個々の不動産鑑定士等によって、その適用する評価方法又は調査の方法若しくは時期、収集した資料等の範囲等によって鑑定評価額が異なる可能性があります。鑑定評価の結果又はその見直し後の結果は、将来において本投資法人が当該鑑定評価額又は見直し後の鑑定評価額により運用不動産を売買できることを保証又は約束するものではありません。
土壌汚染リスク評価報告書は、個々の専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、土壌汚染が存在しないことを保証又は約束するものではありません。
エンジニアリングレポート(地震リスク調査報告書等を含みます。)等は、建物等の評価に関する専門家が建物等の状況に関して調査した結果を記載したものにすぎず、提供される資料の内容、その調査範囲及び時間的な制約等から一定の限界があり、不動産及び信託財産である不動産に関する欠陥・瑕疵等について完全に報告が行われているとは限りません。
また、不動産に関して算出されるPML値は、個々の専門家の分析に基づく予想値であり、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率で示されますが、将来、地震が発生した場合には、予想復旧費用以上の費用が必要となる可能性があります。
第三者によるマーケット分析は、個々の調査会社の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものに留まり、客観的に適正なエリア特性、需要と供給、マーケットにおける位置付け等と一致するとは限りません。同じ物件について調査分析を行った場合でも、調査分析会社、分析方法又は調査方法若しくは時期によってマーケット分析の内容が異なる可能性があります。
(カ)建物の毀損・滅失・劣化に関するリスク
建物の全部又は一部は、突発的な事故又は地震や風水害、液状化等の天災地変によって、毀損、滅失又は劣化する可能性や、一定期間建物が不稼働となる可能性があります。本投資法人は、火災・水害等による損害を補償する火災保険、賠償責任保険、火災利益保険等を付保する方針ですが、状況により保険契約が締結されない可能性、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生する可能性、保険契約でカバーされない災害や事故が発生する可能性又は保険契約に基づく支払が保険会社により完全には行われず、若しくは支払が遅れる可能性も否定できません。また、保険金が支払われた場合でも、行政上の規制その他の理由により事故発生前の状態に回復させることが事実上困難である可能性があります。
加えて、天災地変とりわけ広い地域に被害をもたらす大地震が起った場合、本投資法人の保有する不動産等のうち複数の建物が同時に天災地変の影響を受ける可能性は否定できません。本書の日付現在、本投資法人は、PML値15%以上の不動産等には地震保険の付保を検討しますが、それ以外の不動産等には地震保険を付保する予定はありません。従って、地震保険を付保する不動産等以外は、地震又は地震を原因とする火災・津波・液状化等の災害による損害について、原則保険によるリスクカバーの対象外となっています。また、地震保険を付保した場合でも、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生する可能性もあります。
(キ)売却時の不動産流動性に関するリスク
本投資法人は、規約に基づき、中長期の安定運用を図ることを目標として運用を行うため、保有する不動産等の売却を頻繁に行うことは意図していません。但し、上記目標の範囲内でも、保有するより売却した方が本投資法人にとってより経済的な合理性があると判断される場合等には保有する不動産等の売却を行うことがあります。
不動産等は、流通市場の発達した有価証券取引等と比較すると、相対的に流動性が低いという性格を有します。また、売買時に相当の時間と費用をかけてその物理的状況や権利関係等を詳細に調査するデューディリジェンスが行われます。デューディリジェンスの結果、当該不動産の物理的状況や権利関係等について重大な瑕疵が発見された場合には、流動性が低下したり、売買価格が減額されたりする可能性があります。その他、不動産等もそれ以外の資産と同様、経済変動等によりその市場価格は変動します。
さらに、不動産等の権利関係の態様によっては、流動性等に関するリスクが相対的に増幅されます。
また、経済環境や不動産需給関係の影響によっては、本投資法人が売却を希望する不動産等を希望どおりの時期・条件で売却できない可能性があります。これらの結果、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。加えて、隣接地権者からの境界確定同意が取得できない場合、又は境界標の確認ができないまま当該不動産等を取得する場合には、後日、このような不動産等を処分するときに事実上の障害が発生する可能性や、境界に関して紛争が発生し、所有敷地の面積の減少、損害賠償責任の負担等、これらの不動産等について予定外の費用又は損失が発生する可能性があります。同様に、越境物や地中埋設物の存在により、不動産等の利用が制限され賃料に悪影響を与える可能性や、越境物や地中埋設物の除去費用等の追加負担が本投資法人に発生する可能性もあります。
(ク)建築基準法等の既存不適格に関するリスク
不動産等は、建築物の敷地、構造、設備及び用途等に関して建築基準法等の制限に服するものですが、建築物の建築時点において適格であった場合でも、その後の建築基準法等の改正に基づく規制環境の変化により、後日建替等をする時点における建築基準法等の制限のもとでは不適格になることがあります。その他、不動産は様々な規制のもとにあり、法令による規制はもとより、各地の条例や行政規則等により規制が及ぶ場合があります。例えば、駐車場の付置義務、住宅の付置義務、福祉施設の付置義務等のほか、不動産等を含む地域が現時点又は将来において、道路等の都市計画の対象となる場合には、建築制限が付されたり、敷地面積が減少する可能性があります。さらに、大規模集客施設が都市計画法に定める特定大規模建築物に該当する場合には、当該施設の所在地の用途地域の定めによっては、後日の建替等に際し、建物の用途又は延床面積の制限が付される可能性があります。法規制の変化によりかつて法令に適合していながら後日適合しなくなる建物を既存不適格と呼ぶことがありますが、このような既存不適格の場合には、既存の建物と同一の容積率・高さ・設備等では建替ができなくなり、追加の設備が必要とされ、修繕コストの増加要因となり、又は建替自体が事実上困難となる可能性があります。このような場合には、本投資法人の保有する不動産等の資産価値や譲渡価格に悪影響を与える可能性があります。
(ケ)共有物件に関するリスク
共有物の管理には持分の価格を基準として過半数での決定が求められており、本投資法人が持分の過半数を有していない場合には、当該共有の不動産等の管理について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。
各共有者は、自己の共有持分を自由に譲渡することはできるため、本投資法人の認識しないところで他の共有者が変更されることがあります。他方、共有物全体を一括処分する際には、他の共有者全員の合意が必要となります。
また、各共有者は、何時でも共有物の分割を請求することができるため、他の共有者からの分割請求権行使によって、共有者は自己の望まない時期及び条件で共有物の分割を求められ、又は、共有物全体が処分されることがあります。分割請求権を行使しないという共有者間の特約は有効ですが、この特約の効力は最大5年であり、その旨の登記をしなければ、対象となる共有持分を新たに取得した譲受人に対抗することができません。仮に、特約があった場合でも、特約をした者が破産、会社更生又は民事再生手続の対象になった場合には、管財人等は分割請求ができます。
共有不動産に係る賃料債権は不可分債権となり敷金返還債務は不可分債務になると一般的には解されており、他の共有者の債権者により当該共有者の持分を超えて賃料債権全部が差押えの対象となる場合や、テナントからの敷金返還債務を他の共有者がその持分等に応じて履行できない際に当該共有者が敷金全部の返還債務を負う場合等、共有者は他の共有者の信用リスクの影響を受ける可能性があります。また、各共有者はその持分に応じて管理の費用を払いその他共有物の負担を引受けることとされていますが、いずれかの共有者が自ら負担すべき公租公課その他の費用等の支払又は履行を行わない場合、滞納処分や差押え等により、不動産の管理に支障をきたし、最終的に他の共有者に損害が生ずるおそれがあります。
共有物については、上記のものをはじめとする制限やリスクが存在するため、取扱いや処分により多くの時間と費用を要したり、単独所有の場合と比較して譲渡価格において不利になるおそれがあります。
(コ)区分所有建物に関するリスク
区分所有建物とは建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号、その後の改正を含みます。以下「区分所有法」といいます。)の適用を受ける建物で、単独所有の対象となる専有部分(居室等)と共有となる共用部分(エントランス部分等)及び建物の敷地部分から構成されます。区分所有建物については、その管理及び運営は区分所有者間で定められる管理規約に服することに加えて、区分所有権を譲渡する場合における他の区分所有者の先買権又は優先交渉権、譲渡における一定の手続履践等、区分所有法の適用を受けない単独所有物件と比較して制限があります。
各区分所有者は自己の専有部分を原則として自由に管理・処分することができるため、本投資法人の意向にかかわりなく区分所有者が変更されることがあり、新たな区分所有者の資力や属性等によっては、当該不動産の価値や収益が減少する可能性があります。他方、管理規約等において当該不動産の区分所有権(敷地の共有持分を含みます。)を処分する場合に他の区分所有者に対して一定の権利(優先交渉権等)を与える旨の管理規約等があれば、本投資法人が区分所有権の処分を行うに際して一定の制約を受けることとなります。
区分所有法上、各区分所有者は管理規約に別段の定めがない限り、その持分に応じて共用部分の負担に任ずることとされ、これに反して自己の負担すべき公租公課や管理費等の支払を履行しない場合には、不動産等の管理に支障をきたし、他の区分所有者に損害が生ずるおそれがあります。
また、区分所有建物では、専有部分と敷地利用権(敷地利用権とは、区分所有建物の専有部分を所有するために区分所有者が敷地に関して有する権利をいいます。)の一体性を保持するため、管理規約で別段の定めがない限り、専有部分と敷地利用権を分離して処分することが禁止されます。敷地権(敷地権とは、敷地利用権をもとに、区分所有建物の敷地になっている土地について建物と一体化されている権利をいいます。)の登記がなされていない場合には、善意の第三者に対する分離処分は有効になりますので、敷地利用権を有しない専有部分の所有者が出現する可能性があり、区分所有建物と敷地の権利関係が複雑になり、不動産に関する流動性に悪影響を与える可能性があります。
さらに、使用貸借権やそれに類似した利用権設定関係の合意は、区分所有法上、新たな区分所有建物の買受人等の特定承継人(当該敷地のみを譲り受けた第三者も含みます。)に対して効力を生じる(区分所有法第8条、第54条)合意とは解されない債権的合意であるため、理論上、特定承継人が合意の存在を無視して、敷地の一部の所有権(又は共有権)に基づき、その敷地を無償で利用している他の区分所有者に対して区分所有建物の明渡しを請求できないとは言い切れません。このような区分所有建物と敷地の関係を反映して、区分所有建物の場合には、不動産に関する流動性に悪影響を与える可能性があります。
(サ)借地権等に関するリスク
本投資法人は、土地の所有権を取得することなく、その敷地上の建物を敷地利用権(借地権等)と共に取得し、又はこのような建物を処分することがあります。この場合、建物の権利移転に付随する借地権の譲渡に関して、敷地の所有権者の同意等が要求され又は同意にかわる金銭の支払を求められることがあり、その結果、本投資法人が希望する時期及び条件で建物を処分することができないおそれがあります。
また、敷地利用権の契約更新時に敷地の所有者へ更新料を支払うことがあります。
さらに、借地権が期間満了又は建物の滅失等により消滅した場合や定期借地権について期限の到来により借地権は更新されることなく消滅した場合、本投資法人は、建物を収去し敷地を明け渡すことを求められます。加えて、敷地が売却又は競売等により処分され、本投資法人が借地権について民法、建物保護ニ関スル法律(明治42年法律第40号、その後の改正を含みます。)又は借地借家法等の法令に従い対抗要件を具備しておらず又は先順位の対抗要件を具備した担保権者が存在する場合、本投資法人は自己の借地権を対抗できないこととなり、建物を収去し、敷地を明け渡すことを求められます。
また、本投資法人が借地権を取得するに際して保証金を差し入れた場合において、借地を明け渡す際に、敷地所有者の資力が保証金返還に足りないときは、保証金の全部又は一部の返還を受けられないおそれがあります。
なお、本投資法人の保有する不動産等の一部については原資産である土地の一部又は全部が借地となっているものがあります。
上記に加えて、建築基準法に基づく制度により、敷地利用権として隣接地等の余剰容積が移転されている場合があり(以下「空中権」といいます。)、借地権と同様に期間満了又は建物の滅失等により空中権が消滅する場合があります。
(シ)底地物件に関するリスク
本投資法人は、第三者が賃借してその上に建物を所有している土地、いわゆる底地を取得することがあります。借地権は、定期借地権の場合は借地契約に定める期限の到来により当然に消滅し、普通借地権の場合には期限到来時に本投資法人が更新を拒絶しかつ本投資法人に更新を拒絶する正当事由がある場合に限り消滅します。借地権が消滅する場合、本投資法人は借地権者より時価での建物買取を請求される場合があります(借地借家法第13条、借地法(大正10年法律第40号、その後の改正を含みます。)第4条)。普通借地権の場合、借地権の期限到来時に更新拒絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であり、借地権者より時価での建物買取を請求される場合においても、買取価格が本投資法人が希望する価格以下である保証はありません。
また、借地権者の財務状況が悪化した場合又は破産手続、再生手続若しくは更生手続その他の倒産手続の対象となった場合、借地契約に基づく土地の賃料の支払が滞る可能性があり、この延滞賃料の合計額が敷金及び保証金等で担保される範囲を超える場合は投資家に損害を与える可能性があります。借地契約では、多くの場合、賃料等の借地契約の内容について、定期的に見直しを行うこととされています。賃料の改定により賃料が減額された場合、投資家に損害を与える可能性があります。借地権者は借地借家法第11条に基づく土地の借賃の減額請求をすることができ、これにより、当該底地から得られる賃料収入が減少し、投資家に損害を与える可能性があります。
(ス)有害物質又は放射能汚染等に関するリスク
土地について、一般的に産業廃棄物等の有害物質が埋蔵されている可能性は否定できず、本投資法人が保有する運用資産に有害物質が埋蔵されている場合には当該土地の価格の下落により、本投資法人が損害を受ける可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入れ替えや洗浄が必要となる場合にはこれに関する予想外の費用が発生し、本投資法人が損害を受ける可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務が発生する可能性があります。
土壌汚染等に関し、土壌汚染対策法に規定する特定有害物質に関する一定の施設を設置していた場合や土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に関する被害が生ずるおそれがあると認められる場合には、土壌汚染対策法に基づき、その土地の所有者、管理者又は占有者等は、かかる汚染の状況について調査報告を命じられ、又は当該汚染の除去、当該汚染の拡散の防止その他必要な措置を講ずべきことを命ぜられることがあります。この場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人が支出を余儀なくされた費用の償還を他者へ請求できないおそれがあります。
また、建物について、一般的にアスベスト、PCBその他の有害物質を含む建材等が使用されているか又は使用されている可能性があります。本投資法人が保有する運用資産についてかかる事態が発覚した場合には当該建物の価格の下落の可能性があり、また、かかる有害物質を除去するために建材の全面的又は部分的交換が必要となる場合にはこれに関する予想外の費用が発生する可能性があります。その他、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務が発生する可能性もあります。
さらに、原子力発電所の事故等により、投資対象不動産又はその所在周辺地域において、放射能汚染又は風評被害が発生し、当該地域における社会的乃至経済的活動が阻害され、その結果、当該投資対象不動産の収益性やその価値が大幅に減少する可能性があります。その他、原子力発電所の事故処理に長期間を要することとなる場合、当該投資対象不動産の所在する地域だけでなく、不動産市場や金融市場、さらには日本経済全体も影響を受けることとなり、それがひいては本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
(セ)不動産の所有者責任に関するリスク
民法第717条では、土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があり、そのために第三者に損害を与えた場合には、第一次的にはその占有者、そしてその占有者が損害の発生を防止するに必要な注意を行っていた場合には、その所有者が損害の賠償義務を負うとされ、この所有者の義務は無過失責任とされています。したがって、本投資法人の保有する不動産等の設置又は保存に瑕疵があり、それを原因として、第三者に損害を与えた場合には、最終的に本投資法人が損害賠償義務を負担するおそれがあります。
本投資法人は、取得する不動産等に関して原則として適切な保険を付保する予定ですが、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生しないとの保証はなく、また、保険事故の発生した場合に常に十分な金額の保険金が適時に支払われるとの保証はありません。
(ソ)マスターリースに関するリスク
本投資法人は、賃貸する不動産をマスターリース会社に賃貸し、マスターリース会社が転貸人としてテナントに転貸する場合があります。本投資法人がマスターリース契約を締結する場合、テナント(マスターリースの場合、「テナント」とは実際の利用者(転借人)を指します。以下同じとします。)は基本的にマスターリース会社の口座に賃料を入金することになりますが、このような場合、マスターリース会社の財務状態が悪化した結果、マスターリース会社がテナントから受領した賃料について、本投資法人への支払いが滞る可能性があります。
また、マスターリース契約上、マスターリース会社の倒産や契約期間満了等によりマスターリース契約が終了した場合、本投資法人が所有者として、テナントとの間の転貸借契約及び旧マスターリース会社のテナントに対する権利及び義務等を承継することが必要となる場合があります。このような場合、本投資法人がテナントに対して、賃貸人たる地位を承継した旨を通知する前に、テナントが旧マスターリース会社に賃料等を支払った場合、本投資法人はテナントに対して賃料請求ができないおそれがあり、その結果、本投資法人の収益等に悪影響を与える可能性があります。
(タ)将来における法令等の改正に関するリスク
不動産は様々な法律の規制の下にあり、今後法令や規制が改正され、その結果、本投資法人が損失を被るおそれがあります。かかる法規制には、民法、区分所有法、借地借家法、建築基準法、都市計画法、消防法(昭和23年法律第186条、その後の改正を含みます。)、各地の条例等といった不動産に関する法規制のほか、土地収用法(昭和26年法律第219号、その後の改正を含みます。)や土地区画整理法(昭和29年法律第119号、その後の改正を含みます。)のような私有地の収用・制限を定めた法律等も含まれ、これらの改正等により、不動産の利用、用途、収用、再開発、区画整理等に規制が加えられ、又はその保有、管理、処分その他の権利関係等に制限が加えられることがあり、その結果、関連する費用等が増加し又は不動産等の価値が減殺される可能性があります。また、エネルギーや温室効果ガス削減を目的とした法令、条例等の制定、改正によっても、追加的な費用負担が発生する可能性があります。さらに、環境関連法令につき、将来的に環境保護を目的として不動産等に関して規制が強化され、又は関連する法令等が制定・改廃・施行され、不動産について、大気、土壌、地下水等の汚染に関する調査義務、除去義務、損害賠償義務、その他の所有者としての無過失責任等が課される可能性があります。
(チ)テナント等による不動産の使用に基づく価値減損に関するリスク
本投資法人は、テナントの属性や資力に留意しつつ賃貸借契約を締結し、不動産管理会社を通じてその利用状況を管理しますが、個々のテナントの利用状況を完全に監督できるとの保証はなく、また、本投資法人の承諾なしにテナントによる転貸借や賃借権の譲渡がなされるおそれもあります。また、一部のテナントの属性により当該不動産等が悪影響を受けることがあり、例えば、一定の反社会的勢力が賃貸人の承諾なくして建物の一部を占拠する等といった場合には、当該不動産等の価値が減損し、本投資法人の収益等に悪影響が及ぶおそれがあります。
(ツ)売主の倒産等の影響に関するリスク
本投資法人が不動産等を取得した後に売主が倒産した場合、売主への瑕疵担保責任を追及した場合であっても支払能力が不足する可能性があり、また、かかる不動産等の売買契約又はその対抗要件具備行為は、倒産した売主の管財人等により否認される可能性があります。また、かかる倒産手続に入らない場合であっても、当該不動産等の売買契約が当該売主の債権者により詐害行為を理由に取り消される可能性があります。この場合、否認等により不動産等を取り戻される一方で支払った代金等は倒産手続における平等弁済の対象となり、著しく低い金額しか回収できないことがあります。その他、本投資法人を買主とするある売買取引を、その実質に従い又はその他の理由により、担保付融資取引の性質を持つ取引であると法的に評価し、その結果、当該不動産等はなおも売主(倒産手続であればその財団)に属すると判断されることがあります。その場合には、本投資法人は特に担保権の行使に対する制約を受けることがあります。
(テ)開発物件に関するリスク
本投資法人は、建物竣工を条件として竣工前の物件の購入につき合意する場合があり、竣工を条件として予め開発段階で売買契約を締結する場合には、既に竣工済みの物件を取得する場合に比べて、次のようなリスクが加わります。

  1. a.
    開発途中において、天災地変により、又は工事における事故その他の予期し難い事由の発生により、あるいは地中障害物、埋蔵文化財若しくは土壌汚染等の発見により、開発が遅延、変更又は中止されるリスク
  2. b.
    工事請負業者の倒産若しくは請負契約の不履行により、又は行政上の許認可手続の遅延等により、開発が遅延、変更又は中止されるリスク
  3. c.
    竣工後のテナントの確保が当初の期待を下回り、見込みどおりの賃貸事業収入を得られないリスク
  4. d.
    上記の事由その他により開発コストが当初の予想を大幅に上回り、又はその他予期せぬ事情により開発が遅延、変更若しくは中止されるリスク
上記のリスクが顕在化した場合には、開発物件からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があります。また、予定された時期に物件の引渡しを受けられないおそれや予定どおりの収益をあげられないおそれがあります。さらに、予定外の費用や損失を本投資法人が被る可能性があり、その結果、投資家に損害を与える可能性があります。
また、本投資法人は法令及び規約に従い、保有する建物の増築、建替その他開発行為を行うことがあります。この場合、建物竣工を条件として竣工前の物件を購入する場合に想定される上記の開発リスク類似のリスクが、増築、建替その他開発行為を行う保有資産につき生じることがあります。
(ト)資産の組入れ・譲渡等に関するリスク
本投資法人は、現在保有する資産のみを投資対象とする投資法人ではなく、上場以来、資産の拡大と質の向上を通じた中長期的な安定運用を目指しており、現在においても、常に新たな資産取得に向けた市場調査や物件売却情報の入手に努め、また、潜在的な売主又は買主や関係権利者との間での資産取得又は譲渡に向けた検討や交渉等も行うことがあります。したがって、本投資法人は、今後、本書に記載された資産以外の新たな資産の取得を決定し、あるいは物件の売却や交換の他、新たな資産取得又は譲渡に向けたその他の手法を利用する可能性があります。資産取得又は譲渡の決定は、本書提出から間もない時点で適時開示により公表される場合もありえます。
実際に物件取得を行う旨合意し適時開示を行った場合にも、内装工事や修繕、物件の特性、売主その他の権利者との協議の結果として、実際の引渡し・資産運用の開始までに一定期間を要することがあり、その他、売主との間で締結した不動産又は信託受益権の売買契約において定められた一定の条件が成就しない等又はその他の理由により、取得予定資産を予定した期日に取得することができない場合があります。物件取得の合意から引渡しまでの間に、経済環境が著しく変動した場合等においては、当該資産を購入することができないおそれも否定できません。それらの結果、予定した収益を上げることが困難となるおそれがあります。
(ナ)フォワード・コミットメント等に関するリスク
本投資法人は、不動産又は信託受益権を取得するにあたり、いわゆるフォワード・コミットメント(先日付の売買契約であって、契約締結から一定期間経過した後に決済・物件引渡しを行うことを約する契約)等を行うことがあります。不動産売買契約が買主の事情により解約された場合には、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、不動産又は信託受益権の売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・物件引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が不動産取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、違約金等の支払により、本投資法人の財務状況等が悪影響を受ける可能性があります。
(ニ)敷金・保証金の利用に関するリスク
本投資法人は、投資対象不動産のテナントが賃貸人に対し無利息又は低利で預託した敷金又は保証金を投資資金として利用する場合があります。しかし、そのような場合で賃貸借契約の中途解約により想定外の時期に敷金又は保証金の返還義務が生じた場合には、本投資法人は、敷金又は保証金の返還資金を借入れ等により調達せざるを得なくなります。その結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
投資法人の運用資産:信託の受益権特有のリスク
本投資法人が、不動産、不動産の賃借権又は地上権を信託する信託の受益権を取得する場合には、以下のような信託の受益権特有のリスクがあります。
なお、以下、平成19年9月30日施行の信託法(平成18年法律第108号、その後の改正を含みます。)を「新信託法」といい、同日施行の信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成18年法律第109号、その後の改正を含みます。以下「信託法整備法」といいます。)による改正前の信託法(大正11年法律第62号、その後の改正を含みます。)を「旧信託法」といい、信託契約に別段の定めがない限り、平成19年9月30日より前に効力を生じた信託契約については、信託財産についての対抗要件に関する事項を除き、旧信託法が適用されます(信託法整備法第2条)。
(ア)信託受益者として負うリスク 信託受益者とは信託の利益を享受するものですが、他方で、旧信託法の下では、受託者が信託事務の処理上発生した信託財産に関する租税、受託者の報酬、信託財産に瑕疵があることを原因として第三者が損害を被った場合の賠償費用等の信託費用については、最終的に受益者が負担することになっています(旧信託法第36条第2項)。すなわち、信託受託者が信託財産としての不動産を所有し管理するのは受益者のためであり、その経済的利益と損失は、最終的には全て受益者に帰属することになります。従って、本投資法人が不動産、不動産の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権を取得する場合には、信託財産に関する十分なデューディリジェンスを実施し、保険金支払能力に優れる保険会社を保険者、受託者を被保険者とする損害保険を付保すること等、本投資法人自ら不動産を取得する場合と同等の注意をもって取得する必要があり、一旦不動産、不動産の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権を保有するに至った場合には、信託受託者を介して、原資産が不動産である場合と実質的にほぼ同じリスクを受益者たる本投資法人が負担することになり、その結果、本投資法人の収益又は存続に悪影響を及ぼすおそれがあります。新信託法の下では、旧信託法第36条第2項が廃止され、原則として信託受益者がこのような責任を負うことはなくなりましたが、信託受益者と信託受託者の間で信託費用等に関し別途の合意をした場合には、当該合意に従い信託受益者に対し信託受託者から信託費用等の請求がなされることがあり(新信託法第48条第5項、第54条第4項)、その場合には同様に本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
(イ)信託受益権の流動性に関するリスク
投資法人が信託受益権を保有し、信託受託者を通じて信託財産としての不動産を処分する場合には、既に述べた不動産の流動性リスクが存在します。また、信託受益権を譲渡しようとする場合には、信託受託者の承諾を契約上要求されるのが通常です。さらに、不動産、不動産の賃借権又は地上権を信託する場合の信託受益権については金融商品取引法上の有価証券とみなされますが、譲渡に際しては債権譲渡と同様の譲渡方法によるため(新信託法第94条)、株券や社債券のような典型的な有価証券ほどの流動性があるわけではありません。また、信託受託者は原則として瑕疵担保責任を負っての信託不動産の売却を行わないため、本投資法人の意思にかかわらず信託財産である不動産の売却ができなくなる可能性があります。
(ウ)信託受託者に関するリスク
  1. a.信託受託者の破産・会社更生等に関するリスク
    信託法上、受託者が倒産手続の対象となった場合に、信託財産が破産財団又は更生会社の財産その他受託者の固有財産に属するか否かに関しては、旧信託法の下では、明文の規定はないものの、同法の諸規定、とりわけ信託財産の独立性という観点から、登記等の対抗要件を具備している限り、信託財産が受託者の破産財団又は更生会社の財産その他受託者の固有財産に帰属するリスクは極めて低いと判断されます。新信託法においては、信託財産は信託受託者の固有財産に属しない旨が明文で規定されています(新信託法第25条第1項、第4項及び第7項)。但し、信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託された不動産に信託設定登記をする必要がありますので、不動産を信託する信託の受益権については、この信託設定登記がなされるものに限り本投資法人は取得する予定です。しかしながら、必ずこのような取扱いがなされるとの保証はありません。
  2. b.信託受託者の債務負担に伴うリスク
    信託財産の受託者が、信託目的に反して信託財産である不動産を処分した場合、あるいは信託財産である不動産を引当てとして、何らかの債務を負うことにより、不動産を信託する信託の受益権を財産とする本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。かかるリスクに備え、旧信託法及び新信託法は信託の本旨に反した信託財産の処分行為の取消権を受益者に認めていますが、本投資法人は、常にかかる権利の行使により損害を免れることができるとは限りません。
(エ)信託受益権の準共有等に関するリスク
信託受益権が準共有されている場合、単独で保有する場合には存在しない種々の問題が生じる可能性があります。旧信託法の下では所有権以外の財産権の準共有については、所有権の共有に関する規定が可能な限り準用されます(民法第264条)。新信託法の下では信託受益者が複数の場合の意思決定の方法に関する明文規定があり(新信託法第105条以下)、信託受益権が準共有されている場合にもかかる規定の適用があるものと解されるため、所有権の共有に関する民法の規定に優先してかかる規定がまず適用されます。
旧信託法の下では、準共有者間で別段の定めをした場合を除き、準共有されている信託受益権の変更に当たる行為には準共有者全員の合意を要し(民法第251条)、変更に当たらない管理は、準共有者の準共有持分の過半数で決定する(民法第252条)ものと考えられます。したがって、特に本投資法人が準共有持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理及び運営についての信託受益者の指図に本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。
一方、新信託法の下では、信託契約において意思決定の方法が定められていない場合、一定の行為を除き、準共有者の全員一致によることになるものと解されます(新信託法第105条第1項本文)。この場合には、他の準共有者全員が承諾しない限り、当該不動産の管理及び運営についての信託受益者の指図に本投資法人の意向を反映させることができないこととなります。また、信託契約において別の意思決定の方法が定められている場合でも、当該方法が本投資法人の意向を反映するような形で定められているとは限らず、同様に信託受益者の指図に本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。
準共有持分の処分については、旧信託法及び新信託法いずれの下でも、準共有者は、信託受託者の承諾を得ることを条件として、自己の準共有持分を自己の判断で処分することができます。したがって、本投資法人の意向にかかわりなく他の準共有者が変更される可能性があります。準共有者の間において信託契約とは別の協定書等において、準共有者が準共有持分を処分する場合に他の準共有者に先買権若しくは優先交渉権を与え、又は一定の手続の履践義務等が課されることがあります。この場合は、本投資法人の知らない間に他の準共有者が変動するリスクは減少しますが、本投資法人がその準共有持分を処分する際に制約を受けることになります。
信託受益権の準共有者が信託受託者に対して有する信託交付金の請求権及び信託受託者に対して負担する信託費用等の支払義務は、別段の合意のない限り、準共有される財産に関する債権債務として不可分債権及び不可分債務であると一般的には解されています。したがって、他の準共有者の債権者が当該準共有者の準共有持分の割合を超えて信託交付金請求権全部を差し押さえ、又は他の準共有者が信託受託者からの信託費用等の請求をその準共有持分の割合に応じて履行しない場合に、本投資法人が請求された全額を支払わざるを得なくなる可能性があります。不動産自体が共有されている場合と同様、これらの場合、本投資法人は、差し押さえられた信託交付金請求権のうち自己の準共有持分に応じた金額の支払や支払った信託費用等のうち他の準共有者の準共有持分に応じた金額の償還を当該他の準共有者に請求することができますが、当該他の準共有者の資力の如何によっては、支払又は償還を受けることができない可能性があります。
匿名組合出資持分への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、不動産に関する匿名組合出資持分への投資を行うことがあります。本投資法人が出資する匿名組合では、本投資法人の出資を営業者が不動産等に投資しますが、当該不動産等に係る収益が悪化した場合、当該不動産等の価値が下落した場合や匿名組合に係る不動産等が想定した価格で売却できない場合等には、当該匿名組合出資持分より得られる運用益や分配される残余財産の減少等により損害を被る可能性があります。また、匿名組合出資持分については契約上譲渡が禁止若しくは制限されている場合があり、又は、確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、本投資法人が譲渡を意図しても、適切な時期及び価格で譲渡することが困難な場合があります。また、匿名組合出資持分への投資は、営業者が開発する新規物件に係る優先交渉権の取得を目的として行われることがありますが、かかる優先交渉権により当該新規物件を取得できる保証はありません。
特定目的会社の優先出資証券への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、資産流動化法に基づく特定目的会社がその資産の2分の1を超える額を不動産等に投資することを目的とする場合、その優先出資証券への投資を行うことがあります。かかる優先出資証券への投資を行う場合にも、本投資法人は、税法上の導管性要件(後記「⑦ 税制に関するリスク/(ア)導管性要件に関するリスク」をご参照ください。)に抵触することなく保有する意向です。また、規約に基づき中長期の安定運用を目標としているため、取得した優先出資証券につき短期間でその売却を行うことは意図していません。但し、売却する方が本投資法人にとってより経済的な合理性があると判断される場合、その売却を行うことがあります。
しかしながら、優先出資証券については確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、したがって売却を意図してもその売却が困難な場合があり、又は、予定より低い価額での売買を余儀なくされる可能性があります。また、特定目的会社の投資する不動産に関する収益が悪化した場合や当該不動産の価値が下落した場合又は特定目的会社の開発する不動産が予想した価格で売却できない場合、さらには導管体である特定目的会社において意図されない課税が生じた場合等には、当該特定目的会社の発行する優先出資証券に投資した本投資法人が当該優先出資証券より得られる運用益や分配される残余財産の減少等により損害を被るおそれがあります。また、優先出資証券の発行をした特定目的会社が自ら土地又は土地の賃借権を取得してその上に建物を建築する場合もあり、そのような場合には、前記「③ 投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク/(テ)開発物件に関するリスク」に記載のリスクがあります。
税制に関するリスク
(ア)導管性要件に関するリスク
税法上、投資法人に関する課税の特例規定により、一定の要件(導管性要件)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人の損金に算入することが認められています。

投資法人の主な導管性要件
支払配当要件 配当等の額が配当可能利益の額の90%超であること
(利益を超えた金銭の分配を行った場合には、金銭の分配の額が配当可能額の90%超であること)
国内50%超募集要件 投資法人規約において、投資口の発行価額の総額のうちに国内において募集される投資口の発行価額の占める割合が50%を超える旨の記載又は記録があること
借入先要件 機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)に規定するものをいう。次の所有先要件において同じ。)以外の者から借入れを行っていないこと
所有先要件 事業年度の終了の時において、発行済投資口が50人以上の者によって所有されていること又は機関投資家のみによって所有されていること
非同族会社要件 事業年度の終了の時において、投資主の1人及びその特殊関係者により発行済投資口の総口数あるいは議決権総数の50%超を保有されている同族会社に該当していないこと
会社支配禁止要件 他の法人の株式又は出資の50%以上を有していないこと(一定の海外子会社を除く)

本投資法人は、導管性要件を満たすよう努める予定ですが、今後、下記に記載した要因又はその他の要因により導管性要件を満たすことができない可能性があります。本投資法人が導管性要件を満たすことができなかった場合、利益の配当等を損金算入することができなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配金額等に悪影響を及ぼす可能性があります。

  1. a.会計処理と税務処理との不一致によるリスク
    会計処理と税務処理との不一致(税会不一致)が生じた場合、会計上発生した費用・損失について、税務上その全部又は一部を損金に算入することができない等の理由により、法人税等の税負担が発生し、配当の原資となる会計上の利益は減少します。支払配当要件における配当可能利益の額(又は配当可能額)は会計上の税引前利益に基づき算定されることから、多額の法人税額が発生した場合には、配当可能利益の額の90%超の配当(又は配当可能額の90%超の金銭分配)ができず、支払配当要件を満たすことが困難となる可能性があります。なお、平成27年度税制改正により、交際費、寄附金、法人税等を除く税会不一致に対しては、一時差異等調整引当額の分配により法人税額の発生を抑えることができるようになりましたが、本投資法人の過去の事業年度に対する更正処分等により多額の追徴税額(過年度法人税等)が発生した場合には、法人税等は一時差異等調整引当額の対象にならないため、支払配当要件を満たすことができないリスクは残ります。
  2. b.資金不足により計上された利益の配当等の金額が制限されるリスク
    借入先要件に基づく借入先等の制限や資産の処分の遅延等により機動的な資金調達ができない場合には、配当の原資となる資金の不足により支払配当要件を満たせない可能性があります。
  3. c.借入先要件に関するリスク
    本投資法人が何らかの理由により機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合又は本投資法人の既存借入金に関する貸付債権が機関投資家以外に譲渡された場合、あるいはこの要件の下における借入金の定義が税法上において明確ではないためテナント等からの預り金等が借入金に該当すると解釈された場合においては、借入先要件を満たせなくなる可能性があります。
  4. d.投資主の異動について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
    本投資口が市場で流通することにより、本投資法人のコントロールの及ばないところで、所有先要件あるいは非同族会社要件が満たされなくなる可能性があります。
(イ)税務調査等による更正処分のため、導管性要件が事後的に満たされなくなるリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、導管性要件に関する取扱いに関して、税務当局との見解の相違により更正処分を受け、過年度における導管性要件が事後的に満たされなくなる可能性があります。このような場合には、本投資法人が過年度において行った利益の配当等の損金算入が否認される結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配金額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ウ)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
本投資法人は、規約において、本投資法人が取得する資産の組入比率につき、特定不動産(不動産、不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権をいいます。)の価額の合計額の本投資法人の有する特定資産の価額の合計額に占める割合を100分の75以上とすること(規約第28条第3項)としています。本投資法人は、上記内容の投資方針を規約に定めること、及びその他の税法上の要件を充足することを前提として、直接に不動産を取得する場合の不動産流通税(登録免許税及び不動産取得税)の軽減措置の適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる軽減措置の要件を満たすことができない場合、又は軽減措置の要件が変更された場合には、軽減措置の適用を受けることができない可能性があります。
(エ)一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、不動産信託受益権その他本投資法人の資産に関する税制若しくは本投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、投資口に係る利益の配当、資本の払戻し、譲渡等に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資口の保有又は売却による投資主の手取金の額が減少し、又は税務申告等の税務上の手続面での負担が投資主に生じる可能性があります。
減損会計の適用に関するリスク
固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)が、平成17年4月1日以後開始する事業年度より強制適用されることになったことに伴い、本投資法人においても第1期営業期間より「減損会計」が適用されています。「減損会計」とは、主として土地・建物等の事業用不動産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなった場合に、一定の条件のもとで回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理のことをいいます。
今後の不動産市場の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の財務状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)リスクに対する管理体制
本投資法人は、上記に記載した各々のリスクに関し、本投資法人自らが投信法及び関連法規に定められた規則を遵守するとともに、本資産運用会社において適切な社内規程の整備を行い、併せて必要な組織体制を敷き、役職員に対する遵法精神を高めるための教育等の対策を講じています。
具体的な取り組みは、以下のとおりです。
投資法人について
本投資法人は、執行役員1名及び監督役員2名により構成される役員会により運営されています。役員会は3ヶ月に一度以上、必要に応じて随時開催され、法令及び本投資法人の「役員会規程」に定める承認事項の決議や業務の執行状況等の報告が行われます。これにより、本資産運用会社又はその利害関係人等から独立した地位にある監督役員が業務の執行状況を監督できる体制となっています。
また、監督役員は必要に応じて本資産運用会社及び資産保管会社から本投資法人の業務及び財産の状況に関する報告を求め、又は必要な調査を行うことができるものとしています。
なお、執行役員1名は金融商品取引法第31条の4第1項に従い、金融庁長官に兼職の届出を行った上で、本資産運用会社の代表取締役が兼務しています。
資産運用会社について
本資産運用会社は、本投資法人の資産運用にあたり遵守する運用・管理の方針及び計画として「資産運用計画書」及び「資産管理計画書」を策定及び改定し、また、規約に基づき遵守すべき資産の運用・管理の社内基準として「運用ガイドライン」を制定しています。
この「資産運用計画書」、「資産管理計画書」及び「運用ガイドライン」を遵守することを通じ、資産運用におけるリスクを回避し又は極小化することに努めます。
本資産運用会社は、各種リスクを適切に管理するために、社内規程として「リスク管理規程」及び「不動産投資運用リスク管理規程」を制定し、その状況等を取締役会に報告する旨定めています。
加えて、利益相反リスクに対しては、本投資法人の利益が害されることを防止するために、「利害関係者取引規程」を制定し、厳格な利益相反対応ルールを設定しています。
また、本資産運用会社は、コンプライアンスに関して、法令等遵守の徹底を図るため、「コンプライアンス規程」及び「コンプライアンスマニュアル」を制定するとともに、具体的な法令等遵守を実現させるための実践計画である「コンプライアンスプログラム」を策定し、これに従って法令等遵守の実践に努めます。
さらに、本資産運用会社は、業務の適正性の確保と効率的運営を図るため、「内部監査規程」を制定し、適切な自己点検制度の確立を図っています。

以上のように、本投資法人及び本資産運用会社は投資リスクに関する管理体制を整備していますが、このような体制が常に有効に機能する保証はありません。管理体制が有効に機能しないことによりリスクが顕在化した場合、本投資法人又は投資家に損失が生じるおそれがあります。

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